姉川、賊ヶ岳を支配下に置いた豊臣軍の 勢力は次第に拡大しつつあった。 次に、豊臣の軍事力を揺ぎ無いものとする 必要があると考えた秀吉は、 高度な兵器製造技術を求め、 長曾我部元親の治める四国の地に 攻め入ったのであった。 |
竹中半兵衛 |
「秀吉、あの兵器は君が持つにこそ相応しいよ。」 |
長曾我部元親 |
俺の庭に土足で踏み込むとはいい度胸だな おい野郎ども!豊臣を歓迎してやんな! |
竹中半兵衛 |
さて…どうする、秀吉? |
豊臣秀吉 |
聞くまでもない、前進あるのみよ! |
長曾我部元親 |
俺と張ろうってのか?この田舎もんが! |
長曾我部元親 |
田舎の猿は人を笑わせるのが得意、か? さぁ、どんな芸を見せてくれるってんだ? |
豊臣秀吉 |
ハハハ!生ぬるい減らず口よ! |
豊臣秀吉 |
玩具に頼った力で、我を倒せると思うな! |
竹中半兵衛 |
元親君、君が見ている世界はとても狭い… もう少し視野を広げることをお勧めするよ |
長曾我部元親 |
野郎ども、進め!地の利は俺らのもんだ! |
豊臣秀吉 |
地の利に頼ったところで、我には勝てぬ! |
長曾我部元親 |
堅てえ頭もちっとは柔らかくしたらどうだい? 使い勝手のいいモンは取り入れるべきだぜ |
豊臣秀吉 |
面白い!半兵衛、我が軍の兵器として頂くぞ |
竹中半兵衛 |
了解した、秀吉! |
長曾我部元親 |
豊臣の猿ってのはお前のことか… うわさ以上にでかいが、見かけ倒しかい? |
豊臣秀吉 |
お前がこの島の鬼か…小さき島に似合いの鬼よ |
豊臣秀吉 |
ハハハ!そんなもの、我が前には無力よ! |
豊臣秀吉 |
小さき器に水を注いでも、水は溢れるばかり 長曾我部、お前のためにある言葉よ |
長曾我部元親 |
アァン?何を言ってるのか分からねえなあ おい猿!人間様にも分かる言葉を喋りやがれ! |
豊臣秀吉 |
口先だけの道化師が… せめて派手に死なせてやるわ! |
長曾我部元親 |
はっは!威勢だけじゃ俺には勝てねえぜ |
豊臣秀吉 |
喜べ、ここでお前は終わるのだ 広き世界で恥をかかずにすむぞ |
長曾我部より兵器製造技術を手に入れた 秀吉が次に狙いをつけたのは、 毛利元就の持つ水軍であった。 秀吉は最強の水軍を自軍に取り入れるべく、 高松城に攻め入ったのであった。 |
竹中半兵衛 |
「秀吉、水軍を手に入れれば軍はもっと強くなるよ」 |
豊臣秀吉 |
「強い…か、良い響きよ」 |
竹中半兵衛 |
これだけの水軍… 毛利に持たせておくのはもったいないよ |
豊臣秀吉 |
うむ…我も水軍が必要だと思っていた所だ |
豊臣秀吉 |
目にもの見せてやろう!皆乗り込め! |
竹中半兵衛 |
元就君、君なら分かるだろう 君よりも秀吉の方が水軍を有効に使える |
毛利元就 |
愚かな…貴様の思惑通りにはゆかぬ |
毛利元就 |
ただ力任せの攻撃とは笑わせる… 野蛮さが我が智略に勝るとでも思うてか! |
豊臣秀吉 |
力に敗れる策など智略とは言わぬぞ、毛利 |
豊臣秀吉 |
お前に教えやろう…我の時代の創り方を! |
毛利元就 |
貴様から得ることなど、何一つない |
竹中半兵衛 |
己の策に溺れるか…開いた穴は大きかったね |
毛利元就 |
フン…血迷ったか、我が策に穴などないわ |
毛利元就 |
来たか豊臣!計算通りよ! |
豊臣秀吉 |
黙って水軍を渡せ…命だけは助けてやるぞ |
豊臣秀吉 |
お前は兵の扱い方を知らぬようだな |
毛利元就 |
兵など所詮捨て駒よ! |
豊臣秀吉 |
だからお前は勝てぬのだ! 兵は鍛えるもの、我が軍兵を見よ! |
毛利元就 |
猿に水軍は扱えぬ、即刻手を退くがよい |
竹中半兵衛 |
毛利…!貴様…ッ!今の言葉を忘れるな! 貴様の死を決定付ける言葉になったのだ! |
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